いちごの栽培記録(2021年~2022年)

いちごの育て方

 今年のいちご栽培は、一昨年から育て始めた「四季なりいちご」の収穫が終わった昨夏から子苗作りを行い、その子苗を秋に土植えして栽培した第2世代のいちごでした。

 露地栽培で3つの苗を、プランター栽培で5つの苗の合計8苗を育てましたが、たくさんの実を収穫することができました。

 残念ながら、来年のための子苗作りを行う前に株が枯れてしまったので、今年は、子苗作りを行うことができませんでしたが、約1年間の栽培記録を残しておきます。

いちご栽培は、その時期ごとに行う作業はありますが、赤い実を収穫できた時の喜びは格別ですので、家庭菜園で初めていちご栽培に挑戦する方のお役に立てれば幸いです♪

1.いちごの子苗作り

 収穫し終わったいちごは、6月に入った頃から、株からランナーが盛んに伸びてきて新しい芽を出します。

 その芽を土に固定することによって、第1子株、第2子株、第3子株・・・とどんどん子株が育っていきます。 

 肥料の入った新しい培養土をプランターや鉢やポットに入れて、ここに子株を作るようにします。

 そのまま、土に這わしているだけでは、ランナーは離れていってしまうので、土に固定する必要があります。

 私は、100均で売っているビニル皮膜針金を切って使用しています。

 ビニル皮膜が付いていないと、雨などで錆びてしまい、苗を傷めてしまう恐れがあるので、ビニル皮膜付きがオススメです。

 ここから子株が育って、またランナーを出していくので、伸びてきたランナーから新しい芽が出たら同じようにポットなどの土に固定していきます。

 ちなみに、第1子苗は、親株の持っていた伝染病にかかっている危険や成長が良くないことが多いので、次の第2子苗から来年の苗として使うことができます。

  7月中旬になると、たくさんの子苗ができました!

 この子苗を10月の植え付けくらいまで育てて、その中の元気そうな苗を次の年の苗として育てていきます。

 苗が土にしっかりと根付いたら、園芸ハサミでランナーを切り離して、単独で育てていきます。

 何番目の子苗か分かるように、園芸ラベルに何番目の子苗か、数字を書いてポットや鉢に差しておきました。

2.苗の植え付けと土づくり

 10月に入るといちごの苗の植え付け準備をします。

 いちごの適正な土壌酸度は、pH 6.0~6.5ですが、適正なpHでも雨が降って酸性になっていくので、2週間前に苦土石灰をまいておきます。

 そして、植え付けの1週間前には、肥料を土の中にしっかりと混ぜます。

 株間が、30㎝~40㎝くらいになるように、畝にいちごの苗のポットの深さ分だけの穴を掘って、苗を植え付けます。

 いちごの苗を植え付けた後は、土が乾燥していれば水やりを行います。

 このまま、冬の年明け頃になるまでは、土が乾燥したら水をあげるのと、1ヶ月後に追肥を行うだけで栽培管理はOKです(^^♪

 そして、まだ、たくさんの苗があったので、プランターにも植え付けをしておきました。

 いちごをプランター栽培する場合には、株間を15㎝~20㎝くらいに取って苗を植えます。

3.冬の栽培管理とネット掛け

 冬のいちごの管理は、土を乾燥させない程度に水やりをたまにするだけですが、栽培している地域の環境によっては少しだけ栽培管理をする必要があります。

 私の住んでいる所も霧がたくさん出る地域なので、朝方には霜が降りていることも多いです。

 いちご栽培にとって、冬の一番の敵は霜害なので、12月に入ったら、霜害防止のためのネット掛けを行いました。

 このネット掛けをすることによって、霧が多い日でもいちごの葉に水滴や氷が付着することを防ぎ、葉が腐ることを防ぐことができます。

 用意するものは、トンネル支柱3個(畝の長さ1.5mほどの場合)、ネット(幅90㎝×長さ1.5m~1.7m程度)、洗濯ばさみ9個です。

 トンネル支柱を畝の両端に差して、その上にネットを掛けていきます。

 園芸用にネットには、縦の線が入っているので、その線と支柱が直線に重なるようにネット掛けするときれいにゆがむことなく掛けることができます。

 ネットを掛け終わったら、洗濯ばさみでネットと支柱を固定したら完了です。

 ベランダで育てているいちごは、ビニル付きの菜園棚でプランター栽培しているので、霧の被害に合うことはありませんので、霧が深い時や夜間にビニルを閉めておけば、霜害を防ぐことができます。

4.畑のいちごにマルチ張り

 2月になったら、いちごが実を付けて垂れ下がってきたときのために、マルチを張りを行います。

 マルチ張りを行っておかないと、いちごの実が土の上に付いてしまい、実の汚れや虫の餌食の原因になってしまいます(>_<)

 まず、マルチを張る前に、追肥をしておきます。

 追肥をした後は、真ん中の株に中心を合わせて、上からそっとマルチを掛けてあげます。

 株の位置に合わせて、マルチを十字に切って、株をマルチの上に出るようにします。

 同じようにほかの株も穴を切って、株がマルチの上に出るようにしたら、マルチを張って、マルチ止めをしておきます。

 冬から春にかけて気を付けることは、土が乾燥していたら水やりを行うことです。

 冬の間は雪が降ったりしていたので、ほとんど土は乾燥せず、水やりは2週間に1回程度でした。

 しかし、春になり気温が一気にあがってくると、土が乾燥しやすくなります。

 マルチを張っていると、なおさら、土の温度があがってくるので、少しでも土が乾いていれば、1日1回は水やりを行います。

 また、追肥は、冬の間は、2ヶ月に1回くらいで十分ですが、3月以降、気温が上がってくると一気に成長してくるので、春以降はひと月に1回は追肥するようにします。

 また、いちごは、3月くらいからどんどん生長して、葉を増やしていくのですが、葉が増えればいいというものではないです。

 というのも。葉が増えればそれだけ行き渡る栄養も分散されてしまい、花が咲いた後に付くいちごの実も小さくなってしまうためです。

 そのために、「葉かき」という作業をして、生長させる葉をしぼっていきます。

 「葉かき」は、なるべく元気のない葉を園芸バサミで切って取ります。

 (園芸バサミは、病気予防のために、綺麗に洗っているハサミを使います。)

5.いちごの人工授粉

 4月に入ると、プランター栽培のいちごの株から花が咲いてきました。

 畑の露地栽培しているいちごよりも、ベランダのほうが陽当たりが良いので、プランターで育てているいちごのほうが開花が早かったです。

 そして、いちごが実を結実させるためには、花の授粉という行為が必要です。

 この授粉には、「自家受粉(じかじゅふん)」と「他家受粉(たかじゅふん)」という2種類の授粉があり、自家授粉というのは1つの同じ花におしべとめしべが付いていて授粉することであり、他家授粉というのは別々の花におしべとめしべが付いていて授粉する行為です。

 いちごは、1つの花におしべとめしべが付いているので、自家授粉が行われて、実が結実します。

 ミツバチが飛んでくる環境だとミツバチが受粉してくれるのですが、4月はまだ、ミツバチが飛んでこないので、人工授粉してあげました。

 外側に黄色で長く伸びているのがおしべなので、おしべの黄色い部分を綿棒でこすって、まんなかの大きい山のめしべに付けてあげます。

 このおしべをめしべに付けてあげるのが部分的になると結実したいちごの形が綺麗にならないので、めしべにはまんべんなく全体に付けてあげます。

 5月になると、ミツバチが飛んできて、勝手に受粉してくれたので、人工授粉しなくでもいちごの実が着果してくれました♪

6.いちごの実の収穫

 4月からたくさんの花を咲かせ、着果した実が、5月に入ると真っ赤に染まって収穫できるようになりました。

 我が家は、ベランダのほうが陽当たりが良いので、プランター栽培のほうがたくさんの実がなりました。

 そして、畑の露地栽培のほうも、着果して、真っ赤な実を収穫できるようになりました。

 5月下旬頃になると、収穫した実がとても甘くなってきました。

 5/14に初収穫してから、最後の収穫が7/23だったので、約2ヶ月にわたって収穫を楽しむことができました。

 収穫数は、5月→16個、6月→36個、7月→27個と、合計79個のいちごの実を収穫することができました(^^♪

 残念ながら、今年はランナーが伸びる前に株が枯れてしまったので、子苗作りはできませんでしたが、たくさんの実が採れて楽しい、いちご栽培の1年間でした。

 いちご栽培は、1年間、大切に育てて、春以降に真っ赤な実が収穫できる喜びは格別なので、秋からも新しい苗を買って、育てていきたいですね☆

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