ミニトマト(アイコ)の栽培記録(2021年4月~9月)

ミニトマトの育て方

 4月に苗の植え付けを行い、9月16日に最後の収獲をして、畝をきれいに片付けたミニトマト(アイコ)ですが、約6ヶ月の間、たくさんの実を成らせてくれました。

 ミニトマトは、毎年、育てていますが、アイコは3年ぶりに育ててみて、皮は他のミニトマトよりも厚めですが、糖度が高いので、暑い夏にたくさんのリコピンとビタミンを取ることができました。

 ミニトマトは、元々、南米のアンデス地方の乾燥地帯で生まれた植物なので、乾燥と暑さに強く、夏に栽培するのには、お手軽で最適な野菜です。

 今年のアイコの栽培記録を残しましたので、家庭菜園でミニトマトに挑戦する方のお役に立てれば幸いです。

1 土づくりと苗の植え付け

 ミニトマトは、中間地(暖地と寒冷地の間の地域)で育てる場合は、苗の植え付けを4月中旬~下旬の間に行います。

 土づくりは、苗の植え付けの2週間前から行います。

 今年は、4月3日に行いました。

 植え付けるミニ畑の畝は、昨年の冬までさつまいもを植えていて、土の酸化が進んでいるので、苦土石灰をまきます。

 苦土石灰の適正な散布量は約100g/㎡であり、植え付けするミニ畑の広さが、幅70cm×長さ150cm=1.05㎡なので、約100gの苦土石灰を畝全体に撒きます。

 畝全体にまいた後は、ボカシ肥料をまきます。

 化成肥料でも良いですが、ボカシ肥料のほうが実の付きが良いので、元肥はボカシ肥料を使っています。

 このボカシ肥料も100g/㎡が適正な散布量なので、同じ量をまきます。

 まいた後は、スコップを使い、苦土石灰とボカシ肥料を土全体としっかり、混ぜ合わせます。

 約2週間後の4月19日に苗の植え付けを行いました。

 ミニトマトの品種は、昨年は千果を育てたので、今年は、3年ぶりにアイコを育てることにしました。

 ミニトマトは、たくさん品種があるので、毎年、違った品種を育てて、自分や家族好みの味のミニトマトを育てることができるのも楽しみの一つです。

 苗の植え付けをする前にマルチを張りました。

 マルチを張るメリットは、

・黒色のマルチは、気温の低い時期に使うと、地温の低下を抑えられる。

・畝の多湿状態を抑え、雨による肥料の流出も防いでくれる。

・雑草が生えるのを抑えてくれる。

がありますが、何と言っても雑草引きをしなくて良いのが、最大のメリットです。

 夏に育てる野菜は、この雑草引きがあるかないかで手間がずいぶんとなくなるので、露地栽培をする場合は、マルチを張ることをオススメします。

 マルチを張った後は、マルチに穴をあけて苗を植え付けます。

 マルチの張り方は、こちらの記事をご参考にしてください。

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野菜・果物の育て方と食費節約のコツを記録するブログ

 ミニトマトの植え付けるときの株間は、50cm取るようにします。

 私の畝の長さが150cmなので、苗を3つ植えれなくもないですが、3つも植えると枝が混み合いすぎるので、150cmの畑の2箇所に植え付けしています。

 苗を植え付けたら、育っていく時に茎が曲がったり、折れないようにするために仮支柱を立てて、苗の茎と支柱を麻紐で固定します。

 最後に、あいている穴から、たっぷり水やりをして、植え付け完了です。

2 ミニ畑に支柱立て

 苗の植え付けを行ってから2,3週間ほど経過したら、苗の大きさが、高さ50cm以上になってきます。

 これくらいの高さになってきたら、枝を誘引するための支柱立てを行います。

 ミニトマトは暖かくなってくると成長が早いので、主枝からどんどん側枝が伸びてきて、たくさんの枝ができて、それぞれの枝に実がなります。

 株の横に支柱を立て、枝を誘引してあげることによって、それぞれの枝が安定して成長できるようなり、葉が混み合わずにたくさんの太陽を浴びることができるので、生育も良くなります。

 プランター栽培をする場合でも、1本の支柱で育てるより、2~3本の支柱で育てた方が、収穫できる実の量がたくさんになります。

 支柱の立て方ですが、ミニトマトは、1つの苗から成長した主枝と側枝の2本を苗の両側に立てた支柱に誘引してあげる2本仕立てが一般的です。

 支柱の長さは、180cm~240cmのものを使います。

 長ければ長いほど、上に枝が伸びていき、たくさんの実が成りますが、あまり高すぎると収獲するのが大変なので、私は180cmの支柱を立てて、その支柱よりも成長した枝が高くなってきたら、枝を切って整枝するようにしています。

 ちなみに、支柱の太さは、あまり細すぎると安定しないので、1.2cmの太さの支柱を使っています。

 真ん中の仮支柱は、太いものに変えて、麻ひもで枝と固定しておきます。

 麻ひもで枝と支柱を固定するときの方法ですが、茎にひもを回してから、ひもをクロスさせます。  

 そして、支柱に回して結びます。この時に、茎の側で結んでしまうと茎を傷つけてしまう恐れがあるので、必ず、支柱の裏で結ぶようにします。

3 育ってきた主枝と側枝の整枝

 苗の植え付けから約1ヶ月半が経過し、6月に入ると枝の長さも150cmくらいになってきます。

 これくらいの長さになったら、主枝を仮支柱から外して、両側の支柱へ整枝を行います。

 真ん中の主枝を仮支柱から外してやって、左側の本支柱へ誘引して、麻ひもで固定します。

 右側の側枝は、右側に立てている本支柱と固定します。

 このように仮支柱から外れて、Y字型に本支柱のほうへ誘引できました。

 仮支柱は抜いても良いのですが、下の方にすでに実がなっているので、仮支柱を外すと主枝の茎へ重さの負担がかかるので、そのまま残しておくことにしました。

4 わき芽取りと追肥

 ミニトマトが成長してくると茎と茎の間に、わき芽と呼ばれる新しい芽が出てきます。

 このわき芽をそのまま伸ばしていくと、それが枝になっていき、どんどん広がっていきます。

 そうすると、土からの養分がたくさんの枝に分散されて、おいしいトマトの実がなりません。

 また、枝がたくさんになってくると、風通しと陽当たりも悪くなってくるので、実が大きくならなかったり、病気になりやすくなります。

 このためにトマトの枝と枝の間から出てくるわき芽を取っていきます。

 わき芽取りをするタイミングは、わき芽の長さが5cm以上になってきたら、手で摘み取っていきます。

 わき芽は、気づいたらどんどん生えてきているので、定期的にミニトマトの様子を観察して、気づいたら、摘み取るようにすると甘~いトマトの実ができやすくなります。

 ミニトマトの追肥ですが、最初の追肥は、苗の植え付けを行ってから、1ヶ月後に行います。

 化成肥料を元肥で施したボカシ肥料と同じ30gを畝の両側へまいて水やりします。

 畝はマルチを張っているので、あいている穴からスプーンなどを使って、畝の両端にまくようにします。

 その後は、2週間に1回を目安に同じ量の追肥を行いますが、順調に成長しているようであれば、過多な追肥はアブラムシなどの害虫発生の原因にもなってしまうので、3週間に1回でも良いかもしれません。

 私は、5月半ばに最初の追肥を行い、2回目の追肥を6月1日に行ってからは、3週間~1ヶ月に1回の追肥で元気に成長していました。

5 白ネギとのコンパニオンプランツ

 コンパニオンプランツを日本語に訳すと「共栄植物」という言葉になります。

 これは、異なる種類の植物が、同じ場所に生育することによって、互いの植物の弱点を補い合って、又は、一方が補うことによって、結果的に植物の生育が良くなるような植物のことを指します。

 コンパニオンプランツを行うことによって、作物を植えるスペースを有効活用できたり、病害虫を予防できたり、生育を促す効果が期待できます。

 ミニトマトとの相性が良いと言われているのがネギで、ネギの根に共生する拮抗菌が、トマトの葉が昼間に急激にしおれたりすのを繰り返して青みを残したまま株が枯れてしまう青枯病を防いでくれる効果があります。

 そこで、5月26日にリボベジしていたネギをミニトマトの畝に植えることにしました。

 水耕栽培していて、葉が大きくなってきたネギをミニトマトの畝のマルチに穴をあけて植え付けします。

 7月いっぱいくらいまでは、このネギも大きくなったら切って収穫し続けることができ、ミニトマトのほうも病害虫が発生しなかったので、少しは効果があったみたいです( ^_^)

6 初収穫と糖度の測定

 最初の収穫は、苗の植え付けから約2ヶ月半後の6月30日でした。

 実がきれいで真っ赤に染まっていますが、まだ、「めっちゃ甘~い」というところまではいっていません(^^ゞ

 それでも、初めての収穫は、これから収穫シーズンが始まると思うと嬉しかったです。

 7月に入ると収穫量が増えてきて、1週間に2回ほど、10~30個は収穫出来るようになりました。

 そして、7月13日に収穫したアイコの糖度を測ってみました。

 糖度測定には、市販のC-Timvasion社製糖度計を使用しています。

 この糖度計は、野菜や果物の汁をプリズムと呼ばれる透明の測定板に垂らすだけで測定できるので、使いやすく測定が簡単に行うことができます。

 この時の糖度は約5.6%でした。

 ちなみに、スーパーで売っているミニトマトの糖度も測定しましたが、約5.8%だったので、まあまあ市販のミニトマトと同じくらいの食べ応えでした。

 収獲量を月ごとで見ると、6月→10個、7月→160個、8月→164個、9月→88個の合計422個でした。

 糖度が最も高くなったのは8月に収獲した時で、糖度が7.5%にもなりました。

 食べた感じでも、8月に収獲したアイコが最も甘くて美味しかったです。

 昨年、育てた千果の収獲量は481個で、糖度の最高が7.4%でした。

 昨年から糖度を測定し始めましたが、昨年も今年も7月の糖度が7%を超えることができなかったので、来年は、7月に収獲する実をどのようにして甘くするかが課題です(^^ゞ

7 まとめ

 ミニトマトは、4月から9月までと半年にわたって栽培期間がありますが、他の野菜と比べて色々な作業が必要ですが、その分、収獲量も多く、1つの苗で100~300個の実を収穫することができます。

 そのまま生野菜として食べても美味しいですし、デミグラスなどソースのベースとして使ったり、スープのだしとして使ったりと、とっても重宝する野菜です。

 私は、昨年から糖度計を使用して収穫したミニトマトの糖度を測定して、スーパーで売っているミニトマトの糖度を上回ることを目標にしたりして、家庭菜園のモチベーションアップにもなったりしています。

 プランターでも簡単に育てることができる上に、対策をきっちりすれば、病害虫にも強いので、家庭で無農薬の美味しいミニトマトを育てることができます。

 家庭菜園の最初の栽培に始めてみては、いかがでしょうか?

 

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