ミョウガの栽培記録(2021年3月~10月)

ミョウガの育て方

 3月に園芸店で地下茎を購入して、7ヶ月間育ててきたミョウガですが、食べられるサイズの花蕾(花が咲く前のミョウガのつぼみの状態で「からい」と読みます。)の収穫が終わりました。

 今朝、ミョウガを植えているプランター鉢を確認したら、蕾も小さめのものになっていて、冬支度に備えるような状態になっていました。

 このように、花を咲かせようと頑張っていますが、寒すぎて開花までには至らないような感じになっています。

 こんな状態になったら、ミョウガの収穫は終わります。

 ただ、ミョウガは、そのまま冬を越して、また、来年、土の中の茎から蕾がなっていくので、このまま越冬させます。

 7か月間もの間、楽しめたミョウガ栽培ですが、ミョウガは、刺身や素麺の薬味以外にも、天ぷらにしたりして、その独特の香りの風味を楽しめます。

 ミョウガ栽培は、日陰で簡単に行えるので、良好な陽当たりの場所などを探さなくても良いので、家の環境で陽当たりが良くない場所でも育てることができます。

 そんな今年のミョウガ栽培の記録をまとめてみました。

1 地下茎の植え付け

最初にミョウガを育てるときは、ポット苗を買ってきてそのまま植え付けるか、地下茎と呼ばれるミョウガの根株を切ったものが園芸店で売られているので、それを購入して植え付けます。

 まず、土づくりですが、ミョウガの適正な土壌酸度は、pH6.0~6.5なので、植え付けの1週間前くらいに苦土石灰を少しだけ混ぜておきます。

 肥料入りの野菜用培養土であれば、元肥を行う必要はありません。

 私は、3月に植え付けたので、地下茎を購入して、植え付けしました。

 1袋300gで、500円ほどしましたが、この1袋に家庭菜園では多すぎるくらいの量の地下茎が入っています。

 この地下茎をプランター鉢に植え付けていきます。

 市販の地下茎は、たくさんの芽がついているので、3つの芽がついている茎になるくらいの長さに園芸バサミで切っていきます。

 そして、深さ7~8㎝くらいの穴を掘って、芽が上を向くように置いていきます。

 茎は、1つの掘った穴に、3つくらいの芽が付いた茎を3本ずつ置いていきます。

 そして、茎を入れた後は、上から土をかぶせてやわらかく土全体を押しておきます。

 1袋のミョウガの地下茎で、5つのプランター鉢で育てることになりました。(量が多かったです(^^;)

 これで、地下茎の植え付けは完了ですが、ミョウガは乾燥に弱いので、なるべく、日の当たらない場所において、毎日、必ず1回は水やりを行って、常に土が湿っている状態にします。

2 ミョウガの発芽状態

 5つのプランター鉢に植え付けたミョウガですが、1階のミニ畑の横に4つのプランターを、2階のベランダに1つのプランター鉢を置いて、育てることにしました。

 植え付けを行ってから35日目の4月16日に、まず、ベランダのミョウガの茎が地上に出て発芽しました!

 見落としそうなくらいのちいさなミョウガの茎ですが、ここから大きくなっていきます。

 そして、5月に入るとすべてのプランター鉢のミョウガの茎が地上に出て、発芽しました。

 1階のミニ畑横で育てているミョウガたち

 こちらは、2階のベランダのミョウガです。

 2階のほうが陽当たりが良いので、最初の成長は、ある程度、陽の当たる場所のほうが良いのかもしれません。(でも、陽当たりが悪くても、いずれは、大きくなっていきます。)

3 ミョウガのプランター鉢にわら敷きと追肥

 ミョウガはショウガと同じショウガ科に属する仲間で、開花前の蕾も部分(花蕾(からい))を開花前に収穫して食べる野菜です。

 栽培している土が乾燥しすぎると、この蕾の部分が育たないため、常に土を湿った状態にする必要があります。

 ところが、春になって暖かくなってくると土が乾燥しやすくなるため、土を太陽に当てないようにするためにわらを土の上に敷いてあげる必要があります。

 また、ミョウガは高温には強いですが、直射日光には弱いため、土が直射日光を浴びてしまうと、土の中の蕾が日焼けしてしまい、花蕾ができたときに綺麗なピンク色にならないのと、葉も直射日光を浴びてしまうと葉枯れすることがあります。

 そのためにも、土の乾燥を防ぐことと、直射日光を防ぐために、わらを敷いてあげます。

 わらはホームセンタにも売っているので購入しても良いですが、費用を節約したい場合は、野生に生えているすすきの枯れた後のわらでも代用できます。

 ミョウガはプランター鉢に植えているので、スペースが小さいので、すすきのわらを5㎝くらいの長さに切ります。

 すすきだとたくさん採れるので、多量のわらが出来ます。

 わらを土の表面に敷いてあげれば、土が太陽に当たって乾燥することを防ぐことができます。

 わらを敷いた後は、植え付けを行ってから初めての追肥を行いました。

 追肥は、化成肥料を1㎡あたり30gの量をわらの上からまいて、水やりを行います。

 これ以降は、1か月に1回、同量の追肥を行っていきます。

4 ミョウガダケの栽培方法

 ミョウガには、開花前の花蕾を収穫して食べる栽培方法の他に、発芽して間もない茎を陽に当てずに育てて白い茎(ミョウガダケ)として食べる栽培方法があります。

 通常、スーパーで売っているミョウガというのは、開花前の蕾の部分が土の中で育っているうちにふくらんで、綺麗な紅色になった頃に収獲して料理に使う野菜です。

 それに対して、ミョウガダケは、春にミョウガの新芽が出たときに、日に当てないようにして、土やもみがらなどを芽にかけることによって、芽や茎の部分を軟化させ、白色になるように育てて、その茎を収獲して食べる野菜です。(このような育て方をするので、ミョウガダケのことを偽茎と呼ぶこともあるそうです。)

 一般的には、家庭菜園でミョウガだけを栽培するには、新芽が出たときにバケツなどを被せて陽が当たらないように育てます。

 まず、ミョウガダケを作るのに一番、大事なことは、芽を太陽に当てないことです。

 そのため、キッチンペーパーをまいている芯を利用して、それをミョウガの茎にかぶせることにしました。

 キッチンペーパーの芯にガムテープをまいて、これをミョウガの新しく生えてきた茎にかぶせます。

 2週間ほど経過したら、芯の上から茎が出てきました。

 このガムテープの芯をゆっくりと引き抜くと、白いミョウガダケが現れました。

 上と下の部分が、若干、青いですが、味噌を付けて食べてみると、しっかり、ミョウガの香ばしさがほのかにあって、美味しかったです。

5 ミョウガの収穫

 地下茎を植えてから、約4か月後の7月17日に花蕾が地上に出てきました。

 ややピンクがかった蕾が地上に出てきたら収穫の目安です。

 ただ、蕾が小さい場合もあるので、指を土の中に入れて、蕾のサイズを確認して、収穫できそうなサイズだったら、茎から切り離して収穫すると良いです。

 花蕾は、片手で蕾をつかんで、茎から摘み取るように引き抜けば、簡単に採ることができます。

 きれいな花蕾が採れました♪

 この日から、約3ヶ月にわたって29個のミョウガを収穫することができました。

 9月半ばから10月初めにかけてが、形も大きく、色もきれいなミョウガが収穫できました。

6 まとめ

 ミョウガはショウガと同じ仲間で、地下茎で繁殖します。

 地下茎というのは、茎が地下に生えて生長する植物のことで、よく「地下茎の野菜」という言い方をするのは、地下に生えている茎の部分を食べる野菜のことを指します。

 野菜には、大きく分けて実野菜(実や種の部分を食べる野菜)、根野菜(根や地下茎を食べる野菜)、葉野菜(葉、(地上部分の)茎、つぼみを食べる野菜)に分かれますが、ミョウガは根野菜のうちの地下茎を食べる野菜に分類されますので、じゃがいも、さといも、ショウガなどと同類になります。

 ショウガは15℃以下になると育たないのに対して、ミョウガは低温に強く、零下になっても育つことがあるくらい寒さには強いです。

 逆に、ミョウガは高温と乾燥に弱いため、やや陽当たりの少ない風当たりの良くないところが栽培には適しています。

 ミョウガは細かくきざんで素麺や刺身の薬味として利用したり、味噌汁やサラダなどにも入れたり、そのまま天ぷらにして食べることもできます。

 そして、ミョウガにはカリウムがたくさん含まれていますので、体内の余分な塩分を排出して、血圧を下げる働きもあります。

 ちなみに、ミョウガを食べると物忘れしやすくなるという言い伝えがありますが、昔の俗説で、科学的根拠はありませんので、安心して食べても大丈夫です(^o^)

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